今回は残ってるATFを全て使い果たして最後にバッチリ油量調整を行っていきます。
ATF選び
私のエスティマ(GSR55W)はATFのフィラーボルトに「WS」の刻印があるので、低粘度ATF対応のものでなければなりません。
トヨタ純正だとこれ。
タイプT-IVよりも低粘度で、省燃費性に優れたスリップ制御型オートマチックトランスミッション用フルード。
ディーラーはカストロールばっかり勧めてくるし、民間の整備工場はアイシンorワコーズってパターンが多いし、この商品はいったい誰が使ってるんだ?という印象です。
ディーラーはトヨタ純正ではなくカストロールのATFを勧めてきます。
トヨタ系ディーラーで取り扱ってるやつはこれに「プロフェッショナル」という名前が付きますが、情報が全然なくて市販されているものとどんな違いがあるのかは不明です。
トヨタ純正ATFよりこっちの方がむしろ純正品な気がします。
どのATFにするか迷いましたが、結局ワコーズになりました。
ワコーズのATFで低粘度指定でも使えるのは、
ATF S-S(セーフティスペック)20L 定価39,600円
ATF P-S(プレミアムスペック)20L 定価61,600円
この2種類で、ワコーズだけあって性能は良いみたいですが通販で売ってるのはほとんど見たことがなく、たまたま高い方(プレミアムスペック)が半額以下で出品されているのをヤフオクで見つけてポチッとしました。
どこ行っても基本定価売りのワコーズ製品がめっちゃ安く使えたりするのもDIYの魅力です。
油量調整の反省点
前回ちょっとやってみたATFのレベル調整ですが、反省点が2点あります。
水平を取るのを諦めていた
一般住宅の駐車場には水はけの問題で道路に向かって勾配がついていて、普通に停めると前後の傾きが出ます。
道路は道路でかまぼこ状になっているので左右の傾きが出ます(道路で作業しちゃダメだけどね)。
作業指示書には勾配を1度未満にするよう書かれているようですが、それが結構難しい。
無理。
って思ってましたが、ちゃんとやらないと結局不安が残ってしまうのでできる限りのことはやっておこう!と試行錯誤した結果、
カースロープを使えばある程度調整できるんじゃね?ということに気付きました。
車の水平を視覚や体感で確認するのは難しいので水平器を使いました。
こんなおもちゃみたいな水平器でもあるのとないのじゃ雲泥の差です。
置く場所に悩みましたが、ここ(運転席と助手席の間のテーブル)なら設計の時点である程度水平を考慮されていると思います。
油量調整中はエンジンを切っちゃダメ!
前回の油量調整時に、想定より多くATFが抜けました。
【正】 油量調整はエンジンを掛けたままの状態で行う。
【誤】 前回の調整時にはエンジンを切ってやってしまった。
エンジンが掛かっていたら循環してるであろうATFのうちミッション内部にあるのはそのままとどまるんだろうけど、ストレーナーから吸ってる途中のやつなんかは全部オイルパンに落ちると思われるので、エンジン掛かってるか切ってるかの差は結構大きいと予想します。
ATFレベル調整方法
前回の記事でも書きましたが、再度調べてより正しい方法がわかったので説明します。
まず下準備として車の水平の確保をし、廃油受けやドレンを外すレンチ等を用意しておきます。
あとオーバーフローチューブの付け忘れとかないように。
1、イグニッションをオンにする
2、エアコンをオフにする
3、イグニッションをオフにする
※エンジン掛ける必要はないんだろうけど、掛けてしまっても問題なかったです。
SSTを使用して、ってことなんですがそんなの持ってないので、
何でもいいので銅線を5センチくらいに切って両端5ミリ位被覆を剥いておきます。
4、運転席足元にあるOBDの上段左から4番目と下段右から4番目にぶっ刺してショートさせる
5、エンジン始動
警告灯がいろいろついてにぎやかに点滅しだしたらとりあえず成功。
6、シフトレバーを、P→R→N→Dとゆっくり動かしてPに戻す
7、D→N→D→Nを繰り返し、Nに入れたのにDと表示されたら油温検出モードに切り替え完了
ひとつの操作を1.5秒以内にやります。早い分には問題ありません。
Nに入れたのにD は2秒で表示が消えます。
これでもうバッチリ油温検出モードに入ってますので、OBDに差した電線を外してシフトをパーキングに戻します。
パーキングに入れると通常メーターの走行距離の横に「P」と表示されますが、油温検出モード中は何も表示されません。
・何も表示されない→油温が低いのでエンジンを掛けたまま温まるのを待つ
・Dと表示される→適温(40~45度)なのでドレンを開けて油量調整する
・Dが点滅→油温が高すぎるのでエンジンを切って冷えるまで待つ
夏だとあっという間に温まるのかもしれませんが、冬はかなり時間がかかるので(気温0度で完全に冷えた状態からDが点灯するまで30分位かかりました)気長に待ちましょう。
Dが点灯したらドレンボルトを外し、余分なATFを排出します。
ツーーーーっと出てたのがポタポタに変わったタイミングでドレンを閉めて任務完了となります(ガスケットも交換しましょう)。
多めに入れておいたつもりだったのですが、実際にやってみるとまさかの全く排出せず。
この場合フィラーからATFを足さなきゃならないのですが、足りないという想定は全くなかったので準備ができておらず、後日0.5リットル追加して再挑戦してみるとなんと!
また排出せずw
20リットルのペール缶を使い果たしてしまったので、計量カップを持参して追加で買いに行くことになりました。
ワコーズを取り扱ってるカーショップで聞いてみると、プレミアムSはないけど安い方なら在庫があるとのことで量り売りで500ml900円で購入しました。
赤っ!って思ったけど、こっちが一般的なATFの色です。
最初に2リットル、追加で0.5リットル、更におかわり0.5リットルってことで合計約3リットル入ったところで再度油量調整してみたところ、0.4リットルの排出がありました。
これにて全ての作業が完了です。
長かったw
走らなくてもATFって循環するの?
DIYによるATFの交換方法を調べると、
ATF抜く→ATF入れる→ひとっ走りしてATFを循環させる
これを何度か繰り返して気の済んだところで最終油量チェック。
こんな感じでやってる人が多いようです。
私のエスティマはフィラーがタイヤハウスにあるので作業性を良くするためにタイヤを外して作業をしていたのですが、都度タイヤを着けたり外したりするのは面倒なので車は停めたままATF循環させました。
アイドリングしながらたまにD(ドライブ)に入れてみたり、R(リバース)に入れてみたりしつつ、10分位経ったらまた交換すればOKという情報があったのでそのようにやってみるも、
本当に循環しているんだろうか。
ミッション内部に行き渡らずオイルパンの中だけで抜いたり足したりしていたらバカみたいだな。
と、そんなことを思いながら作業をしていましたが、
左はATF交換時に最後に抜いた時のATFで、右は最後にATFを入れた後300キロほど走行した後油量調整時に抜いたATFです。
右の方が汚かったらアイドリングでは出てこなかったミッション内部の汚れたATFが走行で出てきたのかなと予想できますが、右の方が若干きれいだったのでアイドリング+α(停止状態でドライブに入れたりバックに入れたり)でも大丈夫そうです。
交換後のフィーリングの変化
手探り状態でやったのでいろいろ大変でしたが、何とか無事に作業を終えることができました。
ATFを10リットルほど使った時点で交換前より変速がギクシャクしているように感じましたが、その後しばらく走行してミッションに新油が馴染んだのかCPUが学習したのか、やる前より悪いということはなくなりました。
その後20リットル全て使い果たしても、
加速が力強くなった!とか、
変速ショックが軽減された!というような変化は見られず(鈍感なだけかもしれませんがw)、最後の最後にATF添加剤を入れたら化けました。
ワコーズ AT-P ATプラス 変速フィーリング向上剤 G162 150ml
今回使ったATFがワコーズの最高級品だったので、こんな高いやつには元々添加剤もいろいろ入ってるだろうから別で添加剤はいらんだろと思っていたのですが、最後に入れてみたら体感できるくらい良くなりました。
元々気になるほどの変速ショックはなかったのですが、入れる前と比べてよりスムーズになったし、変速時(多分3→4速)にたまに発生する空ぶかしのような症状の発生頻度も減りました。
高級版のコア701という商品もありますが、高級すぎて目ン玉飛び出ましたw
自分で交換は無理でショップにお願いするしかないというような場合は奮発して入れてもらってもいいのかなーという気もしますが、もう次回からはそれほど苦戦せずに自分でできると思うので、
高いATFに高い添加剤入れてなるべく長く!というよりは、アイシン製ATFにワコーズの安い方の添加剤で頻繁に交換する方が良さそうな気がします。
エスティマDIYいろいろやってますので見てやってくださいm(_ _)m
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