ブローバイガス&あちこちからオイルにじみ
ブローバイガスとは、燃焼室からクランク室に漏れてしまった燃焼ガスと未燃焼ガスです。
通常は吸気に戻され再燃焼されますが、何かしらのトラブルでブローバイガスが抜けづらくなる場合があります。
その場合エンジンオイルのフィラーキャップ裏に白っぽいグリスみたいなブローバイガスが付くのでレベルゲージを確認した際はキャップも必ず確認するようにしていたのですが、
OH、付いとるやんけ。
新車で購入してまだ間もない頃、ガソリンスタンドでオイル交換したらめっちゃ多く入れられた(規定量3リットルのところ4リットル位)ことがあって、それはディーラーの点検で発覚したんだけどその時もキャップ裏にブローバイガスがべっとり付いてました。
それ以降全く問題なかったのですが、さすがに12万キロも走るとあちこちトラブルが出てきますね。
よく見るとこのホースとか基本空気の通り道でオイルなんかにじまないはずなのに、付け根のところでオイルにじみみたいなのが見えます。
とりあえずプラグでも見てみるかとインタークーラーを外したら中からオイルっぽいものが。。
ここからもめっちゃオイルがにじみ出てます。
調べてみるとPCVバルブという部品で、エンジンのクランク室内からブローバイガスを吸気側に戻す装置でした。
10万キロも走ると大抵ダメになる部品で、PCVバルブ自体も動きが悪くなるしシールも硬化してオイルが漏れ出てくるようです。
うわー中からブローバイがー
って思ったけど、ブローバイを送るためのホースなんだからそりゃ出てくるよねw
スパークプラグは交換後3年で3万キロ走りましたが見た感じでは問題なさそうです。
急にこんなに漏れるようになったの?
ってことで3年前(9万キロ)でプラグ交換した時の写真を見返してみたのですが、この時点でPCVバルブ周辺オイル漏れちゃってますね。。
PCVバルブ、シール、ホース、エンジンヘッドカバーガスケット交換
PCVバルブの交換自体は簡単ですがシール(パッキン)がクセモノで、劣化で固くなっちゃってるから外す時にちぎれてしまい破片がエンジン内に落ちてしまう可能性が高いそうで。
そうなると最悪ヘッドカバーを外して救出することになるのですが、外すならガスケットも用意しなければなりません。
いや、10万キロ超えて1度も交換してないんだからそこのガスケットもむしろやっておくべきだろうってことでそれぞれ部品を調達しました。
品番は後ほど。
作業手順と注意点
インタークーラー外す。
ヘッドカバーにつながってるものは全部外す。
イグニッションコイル外す。
スパークプラグ外す。
ヘッドカバー外す。
エンジン側に付いてる液ガスのカスをきれいに取る。
PCVバルブとシールを外す。
ヘッドカバーにガスケット装着し、指定箇所に液状ガスケット塗布。
ヘッドカバー戻す(ボルトのトルクは11Nm)。
PCVシール、バルブを取り付けホースも交換する。
全部元に戻して任務完了!
ざっくりとした流れはこんな感じです。
基本見たまんまで見えるビスやボルトを外していけばOKです。
これ外した時ボルト落っことしちゃってミッションの上に引っかかり救出するのが大変でした。
ヘッドカバー外す時にに邪魔になりそうだったのでこのホース外しました。
ググって予習してたので知ってましたがこのボルトは普通にやってたら見落としそうなのでご注意を。
外したスパークプラグです。
3本とも異常なし。
プラグの汚れはエンジンコンディショナーをかけて使い古しの歯ブラシで清掃しました。
ヘッドカバーが外れない
ホースやボルト類をすべて外したのであとはエンジンヘッドカバーを外すだけなんですが、全く外れる気配がありません。
調べてみるとプラハンマーで四隅を軽く叩きながら外すしかないとのこと。
かなり苦戦しましたが何とか外すことができました。
引っ張りながら叩くのがコツです。
引っ張る時に持つ場所は、
・左上のホース付けるところ。曲げたら事件だから加減しつつ。
・PCVバルブ。交換するから万が一折れても問題ないかなと。
・フィラーの穴に指突っ込んで持ち上げる(オススメ)。
こんな感じで引っ張る場所と叩く場所を変えながら地道にコンコンやってたら外れます。
エンジン内部をはじめて見ました。
12万キロにしてはきれいな方なんじゃないかと思います。
ヘッドの裏には多少汚れがありました。専用の洗浄剤なんかもあるようですが用意してなかったのでとりあえずパーツクリーナーで簡単に洗浄してみると、
いくらかマシになったかなって感じです。
中の清掃は任意ですが、ガスケットをハメる溝くらいは最低限洗浄しておきましょう。
PCVバルブを外す
今回のメイン作業、PCVバルブの取り外しです。
バルブ本体はペンチで挟んでグリグリっとすれば簡単に抜けます。
問題のシールですが、意外と普通に取れたりしないかと慎重にやってみたのですが、
無理ですw
きれいに中の部分が残りました。
元はゴムっぽい感じなんだけど硬化してしまってバラバラにちぎれちゃうんですよね。
ただ、穴の奥は直接クランク室に通じているわけではないので破片を中に落としてしまったからといっていきなり大事件ってわけではないのですが、まーでも相当面倒ではあります
ラジオペンチのみで無事に中に入ってた部分も取り出すことができました。
ガスケットに液状ガスケットを塗る
ガスケットは純正品を用意しました。
ヘッド側の溝にガスケットをはめていきます。
液状ガスケットも併用しなければならないらしいのでスリーボンド1215を引っ張り出してきました。
指定の箇所にシーラントを塗布します。
どのくらい付ければいいのかわかりませんが、補助的な意味合いだと思うので少なめに塗っておきました。
隣の山と、
反対側の両サイドです。
あとは逆の手順でサクサクっと戻していきます。
PCVバルブ取付
新品のPCVバルブ、シール、ホースを用意しました。
シールを取り付けます。押し込むだけです。
新品だとこんなにやわらかいのねw
PCVバルブを付けます。
これも単純に差し込むだけなんですが、思ってたより入りづらく苦戦しました。
エンジンオイルを塗ってやるといくらか入れやすくなります。
ホースはひび割れ等のわかりやすい劣化があったわけではないのですが、高いものではなかったので同時に交換しておきました。
向きがどっちだったかわからなくなりましたが、ビフォー写真があったので助かりました。
短い方がバルブ側で正解です。
JB23-9型 使用した部品の純正品番
DIY整備していると純正部品の品番がわからなくてググることが多々あります。
ジムニーは割と情報が多い車種ではありますが、JB23の中にも1型~10型まであり、同じ形式なのに年式によって部品が違うことがよくありますのでこの度パーツリストを購入しました。
ヤフオクやメルカリ等で3000円前後で売ってます。
これすげー便利です。もっと早く買っておけばよかったw
純正品番11189-67H12 シリンダヘッドカバーガスケット
純正品番18118-78G50 PCVバルブ
純正品番11198-58B00 PCVバルブシール
純正品番11193-83A00 PCVホース
液状ガスケット スリーボンド1215
これはデフのドレンボルトにも使いますのでジムニー乗りでDIYする人なら持っていて損はないです。
使用した工具
インタークーラーカバーの取り外しにプラスドライバー。
ホース類の金属バンドを緩めるのにマイナスドライバー。
ラチェットのコマは8ミリと10ミリ。
スパークプラグレンチ用ソケット。
エクステンションはこの3本全部使います。
ヘッドカバーを外す際、簡単に取れる場合もあるようですが今回のように固着していたプラハンマーが必要になります。
アルミのエンジンなんで金槌とかで叩いちゃダメですよw
感想
エンジンを開けるなんて素人がDIYでやっていいものなのかと思いつつも、エスティマのオイルパン外してのATF交換をやってからだいぶ度胸が付いた気がします。
今回の作業ですが、プラグ交換ができるくらいのスキルがあるなら特に問題なくできると思います。
ヘッドカバーのガスケットもまだ漏れはなかったものの、プラスチックのように硬くなってしまっていて曲げるとポキっと折れるような感じだったので交換して良かったです。
ジムニーDIYいろいろやってますので見てやってくださいm(_ _)m
コメント