前回の記事はこちらです。
20アルファード CVTフルード・ストレーナー交換オイルパン清掃【DIY】
多走行車のATFやCVTFは交換してもいいのか問題で悩んだ時の記事はこちら(他車種ですが)。
エスティマで一度同じ作業をやっていて、手順やコツはわかっているのでスムーズにできそうではあるものの実際やるとなるとやっぱりちょっと緊張します。
直前になって、やっぱやめておこうかな。。とちょっとひよりましたが部品を既に調達済みだったので作業開始です。
使用したパーツは最後にまとめます。
この記事は素人がネットで下調べをしてドキドキしながら作業を行う様子と気付いた点をまとめたもので、How to記事ではありません。
作業を行う場合は自己責任でお願いしますm(_ _)m
交換履歴
購入前の交換履歴は不明。交換済みステッカーがないので一度も交換していないと予想。
購入時118,000キロでディーラーの下請け整備工場が4リットル交換。
120,000キロ位で自分で下抜き交換。4回で合計11リットル使用しましたが最後のオイル量調整で抜けたフルードは交換前と同じくらい真っ黒でした。
今回は125,000キロで作業を行っていきます。
準備・ジャッキアップ
ガレージジャッキでジャッキアップし前輪にウマ(リジットラック)を掛けます。
サイドブレーキをかけて後輪に輪留めをし、外したタイヤを車の下に入れてガレージジャッキを再度「当てるだけ」くらいな感じでセット。
やりすぎじゃね?って思う人もいるかもしれませんが、安全第一で準備を進めます。
アンダーカバーとサブフレームのサポートを外す
アンダーカバーを外します。
漏れてます?みたいな形跡がありますが、前回オイルを抜いた際にオイルパンに塗ってあるシャーシブラックが溶けてしまった跡です。
これパーツクリーナー吹いても取れんのよね。。
ってかアルミのオイルパンにシャーシブラック塗る意味なくね?
オイルパンの右側にあるサブフレームのサポート(正式名称はフロントサスペンションメンバリインホースメントLH)が邪魔なので外します。
3.5のエスティマは外さなくてもボルトにアクセスできたのですが、2.4のアルファードは外さないと無理です。
サブフレームサポートの反対側。ボルトにカバーが被ってます。
このカバーを外すのがかなり面倒な感じだったので、外せるところだけ外して強引にボルトを抜きました。
CVTフルードをドレンから排出
先にフィラーボルト(24mm)を一旦緩めます。
ドレンボルトは6mmのヘキサゴン(六角)です。
ドレンボルトを外してオイルを抜いたら、先程使った6ミリの六角を使ってドレンの穴の中にあるオーバーフローチューブを外します(更にオイル抜けます)。
オイルパン外して抜けたCVTFの量
20アルファードのCVTフルード容量は8.7L(参考値)です。
今回ドレンボルトを外して抜けた量は1.3L、オーバーフローチューブを外して抜けた量は0.7L、合計2L。
オイルパンとストレーナーを外して抜けたフルードも合わせて今回抜けたフルードの総量は4.8Lでした。
6ATのエスティマの時は4割位しか抜けませんでしたが、CVTのアルファードは半分以上抜けました。
オイルパン脱着清掃
オイルパンのボルトは10mmです。
ボルトを外していくと、オイルパンの前方側からフルードが漏れ出てきました。
エスティマの時にはなかった現象です。
予定外のところからフルードが出てきて手も工具もオイルまみれでテンションが下がります。
オイルパンが外れて内部とご対面です。
オイルパン内部。
想像してたより中が綺麗だ。
前回のフルード交換で新油の清浄作用が働いていくらか綺麗になったのではないかと予想します。
マグネットに付いてる鉄粉はこんな感じ。
12万キロ超えの多走行車で、CVTはATに比べて内部が汚れやすいと聞いていたのでもっとスラッジで真っ黒でマグネットの鉄粉もウニみたいになってるのを想像してたけど異常なくて良かったです。
オイルパンはきれいなのにストレーナーはスラッジで真っ黒です。
ストレーナーのOリングはストレーナー側ではなく穴の方に残っていましたので忘れず回収してください。
ストレーナーを外したら内部(バルブボディ側)をパーツクリーナーでクリーニングしていきます。
見える面(下側)だけでなく裏側の奥まっている部分もきれいになるまで洗浄するとなると、大きいサイズのパーツクリーナー1本使います。
パーツクリーナーのスプレーの跳ね返りが結構広範囲に飛び散りますので、新聞紙やダンボールなどを広めに敷いておいた方が安心です。
オイルパンガスケット、ストレーナー、Oリング、オーバフローチューブ、ドレンとフィラーのガスケットは全て純正新品を用意しました。
ストレーナー交換
装着時によじれたりしないよう、Oリングにフルードを塗ってからストレーナーにセットします。
ストレーナーを固定するボルトは3本で、締め付けトルクはググってもわかりませんでしたが他車種では8~10N位の場合が多いので10Nで締めました。
(追記)後日サービスマニュアルをゲットして確認したら11Nでした。
清掃したオイルパンです。
マグネットは再利用します。
マグネットには表裏がありますのでご注意を(平な方がオイルパンにくっつける方です)。
CVTフルードを充填して終了する場合はこの時点でオーバーフローチューブを付けておかないとダメですが、今回はこの後下抜き交換を何度かやる予定なので付けてません。
この挟むだけのタイプのガスケットは古いのを除去する手間がないので楽です。
CVTオイルパンのボルトの規定トルクは不明。
他車種も含め調べてみた感じだと弱いやつで5N、強くて12N。中でも8N~10N位が多かったので10Nで締めました。
アルファードの施工事例はいっぱいあるんだけど「規定トルクで締めました」としか書いてなくてわからないんですよね。
(追記)こちらも後日修理書で確認したところ、オイルパンのボルトの締付トルクは7.8Nで
「一度外したボルトは再使用しない」
と書かれていました。
マジか。
でもYouTubeその他で見る限りどの整備工場でもボルトは再利用してるっぽいんだよな。
新品のボルト19本にアドヘシブ1324という緩み防止剤を塗布して10分以内にT=7.8ニュートンで締め付けるってのが正式なやり方のようです。
フルード交換と油量調整
前回同様CVTフルードはエネオスのXプライムCVTFを使います。
効率良く新油率を高めるためになるべく多くフルードを入れたいのですが、やりすぎると危険です(上からフルードが吹き出すらしい)。
前回抜けた量+1リットルまでは大丈夫だったので初期補充は5.8リットル入れました。
この漏斗エスティマでは全く問題なかったのですが、アルファードで使うと微妙にホースが短くてやりづらかったです。
補充したらエンジンを掛けてフルードを循環させます。
1回タイヤ付けて走ってくればしっかり混ざってくれるんだろうけど、面倒なのでアイドリングでやってます。
どんだけ待てばいいのかは不明ですが、Dレンジに入れたりRレンジに入れたりしながら10分位待つようにしています。
初期補充→抜く 3L補充→抜く 3L補充→抜く 3L補充→抜く
って感じで4回目に抜いてる時の写真です。
こんだけきれいになったらもういいだろってことで抜くのは最後にして次回オイル量の調整をします。
最後なのでオーバーフローチューブを付けます。
油量調整は車両の水平が大事です。
駐車場にしろ道路にしろ水はけのための勾配がついてますので、スロープを駆使して水平を作りました。
やり方はこんな感じ。
適温になってからバタバタすると夏はあっという間に油温上がりすぎでやり直しになってしまうので、廃油受け、新品のガスケット、ドレンを緩める工具はあらかじめ用意しておきましょう。
OBDコネクタの短絡(ショート)はこんなの作って指定の位置に両端をぶっさしてやればOK。
場所を間違えたら警告灯たちが揃って点滅、場所が合っていたらまばらに点滅します。
7のD→N→D→Nの操作は早い分には問題ありません。
8のDランプが2秒点灯したら油温検知モードに突入してるのでPレンジに入れてOBDの電線も撤去してOKです。
Dランプが点灯したら大至急ドレンボルトを外してオイルを排出。ツーーーっと出てるのがポタポタになったらドレンボルトを締めて任務完了。
締め付けトルクまとめ
ドレンボルト 40N・m
オーバーフローチューブ 1.7N・m
フィラーボルト 49N・m
サブフレームのサポート 96N・m
ストレーナーのボルト 11N・m
オイルパンのボルト 7.8N・m 緩み防止剤塗布、再利用不可らしい
フィラーもドレンも最後は新品のガスケットに交換しましょう。
感想
左のが前回作業で最初に抜いたオイル。
左から2番目が約11L交換した後のオイル。
3番目が今回最初に抜いたオイル。
右のがオイルパン外してストレーナー交換して合計約18L交換した後のオイル。
2回の作業で合計30リットル近く使ってやっと見た目にきれいな状態になりました。
前回の交換では明らかに走りが変わったのが体感できましたが、今回はそれほど変化を感じることが出来ず。
燃費は実燃費と燃費計を毎回必ずチェックしていますが、購入時の燃費は燃費計で8km/L台でしたが前回のCVTF交換で10km/L前後まで改善し、今回の交換後約1ヶ月経ちましたが今のところ10km/Lを下回ったことは一度もありません。
下抜き循環式で数回交換するだけで燃費もフィーリングもかなり改善されるのでコスパ的にはここまでやるのがおすすめで、10万キロ超えてあと10万キロ安心して良いコンディションで乗りたいという人にはオイルパン外して内部洗浄&ストレーナー交換まで行うのがいいんじゃないかなと思います。
使用したパーツ
前回も書きましたが、エネオスXプライムシリーズのエンジンオイルの粘度指数を見た時に、あ、エネオス本気だ。と思いました。
ワコーズプレミアムスペックと同等品だと言ってる人もいました(外部サイト外部サイト)ので性能は間違いなさそうです。
ストレーナー 純正品番 35330-0W040
ストレーナーOリング 純正品番 90301-24013
オイルパンガスケット 純正品番 35168-20010
オーバフローチューブ 純正品番 35125-44071(旧品番35125-44070)
ミッションドレンガスケット 純正品番 90430-12008
ミッションフィラーガスケット 純正品番 90430-18008
ATF、CVTFを交換している動画を見ているとこの添加剤を使用している工場が多かったので使ってみました。
予想よりたくさん消費します。足りなくなると面倒なので多めに用意しておいた方が無難です。
ペーパーウェスのおすすめはこれ。
最初に作ったオリジナルは弱すぎ、毛羽立ちすぎと不評で、次に作ったヘビーデューティーは丈夫になったけど固いし吸収悪すぎと不評で、それらを踏まえていいとこ取りして作ったのがこのライトデユーティーだと工具屋のスタッフから教えてもらいました。
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